『ほんじもよぉ語り』

あんとき。
 ほどけるはずの無がった福島の糸をほどいで逃げだった私。
 なぁに誰れ好き好んでほだ大事な糸我ぁでほどぐがじ。
 京都さ逃げできてから毎日毎日わぁ胸さ問う。
 、、、こんじいがったんだべが、、、
 『ほんじもよぉ』
 あの日までのふるさとが、
 沈む私を引っ張りあげる。
 塞いだ私に語っちくいる。
 私の中から。私の声でな。

朗読 

井上美和子

豆を煮る

 明け方より豆を煮る
 暖冬が戻る前には仕込み終えたい
 寒波の名残の尻尾が去るまでに
 朝3時過ぎにストーブに薪をくべる・・・
 
 

『ほんじもよぉ語り』について

 「喪失の先に浮かび上がるぬくもり」
「失望と無念の中で去来してくる想い出のふるさと」
をテーマに避難後の関西での出逢いや気づき等をモチーフに書き留めてきた。 

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 「喪失の先に浮かび上がるぬくもり」「失望と無念の中で去来してくる想い出のふるさと」をテーマに避難後の関西での出逢いや気づき等をモチーフに書き留めてきた。  

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